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石風呂の基礎

石風呂とは。蒸し風呂の石風呂と、石の浴槽の石風呂

原石の岩肌
この記事でわかること
  • 「石風呂」という言葉の、2つの意味
  • 蒸し風呂の石風呂は、どんな風呂だったか
  • 石の浴槽・岩風呂・石張りの浴槽の違い

「石風呂」と聞いて、思い浮かべるものは人によって違います。岩に囲まれた蒸し風呂を思い出す方もいれば、旅館にある石の湯船を思い浮かべる方もいます。どちらも石風呂と呼ばれています。

石風呂の2つの意味

蒸し風呂の石風呂石の浴槽の石風呂
どんな風呂か石の室(むろ)の中で火を焚き、焼けた石の熱と蒸気で温まる石でつくった湯船に、お湯を張って浸かる
お湯浸からない。蒸気と熱気を浴びる浸かる
いまの言葉でいうとサウナに近い浴槽・露天風呂
見られる場所瀬戸内の沿岸を中心に、史跡や文化財として残る旅館・温泉・個人の家

なお「石風呂」は、音楽の分野では人の名前としても知られています。検索すると音楽の話題が多く出るのは、そのためです。

蒸し風呂の石風呂

岩に掘った横穴や、石を積んだ室の中で、木の枝やシダを燃やします。火が落ちたら、ぬらしたむしろや海藻を敷いて中に入り、熱気と蒸気で体を温めます。瀬戸内の沿岸には、こうした石風呂がいくつも残っています。

山口県には、鎌倉時代のはじめに、東大寺の再建にあたった僧・重源(ちょうげん)が設けたと伝わる石風呂があります。国の史跡や、重要有形民俗文化財に指定されているものもあります。くわしくは石風呂の歴史にまとめました。

「風呂」という言葉は、もともと蒸し風呂を指していたと言われています。お湯に浸かるほうは「湯」と呼んで、区別していました。石風呂は、その古い意味の「風呂」を今に伝えています。

石の浴槽の石風呂

もうひとつの石風呂は、石でつくった浴槽です。同じ「石の風呂」でも、つくり方で3つに分かれます。

つくり方特徴
くり抜きの石風呂大きな原石をひとつ選び、内側を削って湯船にする継ぎ目がない。外側に岩肌を残せる。とても重い
岩風呂いくつもの岩を組んで、その内側を湯船にする温泉や旅館の露天風呂に多い。大きくつくりやすい
石張りの浴槽コンクリートなどでつくった浴槽の内側に、石の板を張る室内の浴室に多い。形の自由がきく

私たちが扱っているのは、ひとつめのくり抜きの石風呂です。数トンの原石の内側を削り出すので、石の模様や色はひとつずつ違います。価格と条件は石の浴槽(天然石)に、岩風呂との違いは自宅の岩風呂にまとめました。

石の浴槽の性質

  • 重い:石の重さは、同じ体積の水の約2.7倍です。置ける場所が限られます
  • 温まるまでは湯温が下がりやすい:石が湯の熱を吸うためです。いったん温まると冷めにくくなります
  • 腐らない:木の浴槽のように傷んで交換する、ということがありません
  • 手入れはふつうの風呂と同じ:中性洗剤で洗えます

重さと費用の面で、天然石が合わない方も多くいます。ほかの素材との違いは檜・信楽焼・天然石の比べ方に、置ける場所は選び方の地図にまとめました。

湯に石を入れる入浴用品とは別のもの

家庭の湯船に石を入れて使う入浴用品もあります。これは、石の浴槽とも、蒸し風呂の石風呂とも別のものです。この記事では扱いません。

2つの石風呂のつながり

蒸し風呂の石風呂と、石の浴槽は、直接つながった歴史を持つわけではありません。ただ、どちらも石が熱をたくわえる性質を使っています。焼いた石の熱で体を温めるのが蒸し風呂、湯の熱を石がたくわえて冷めにくくするのが石の浴槽です。

サウナのあとに入る石の水風呂は、この2つをひとつの場所に並べる楽しみ方とも言えます。

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